カテゴリー別アーカイブ: 楽曲

白日夢

白日夢

無神経なざわめきを消すように
燻らせる白い息を見ていた

誰にするでもない言い訳を繰り返しても
風に吹かれて何処かへ流れた

くだらない世界で君を探している
どこにも居る筈は無いのに
叶わない想いを丸めて捨てたら
どこでも行ける筈なのに
未だ此処で

長いような それでいて短いような
物語の白い夢を見ていた

汚れた手で触れてしまったから覚めてしまった
誰の所為にしても二度とは戻らない

意味の無い世界で孤独を演じている
哀しい唄を聴きながら
実らない種に涙を与えて
いつしか芽を出すその日を待っている

 

Music,Words / Yuichi Yoshida (Vocal,Instrument)


君と誰か

君と誰か

いつもの通りの 変わらない日常を
過ごせばいいだけと 分かってはいるのに

嬉しいような悲しいような
君がいる日々を願ってしまう

叶うのならば飛び出すように
君の元へと今すぐに行きたい
悪気は無くて微笑む君は
僕の心を知らないままでも

誰かを想って 君は嬉しそうで
それを見る僕も 多分笑うのでしょう

望み通りは望めないまま
何を願えばいい わからないまま

叶うのならば望まないはずの
君の涙を願ってしまいたい
悪気は無くて微笑む君は
ぼくの心を知らないままでも

 

Music,Words / Yuichi Yoshida (Vocal,Instrument)


夏の光

夏の光

夏の光消えてしまう様
僕ら 淡い それでいてとても
甘い霧に包み込まれている
それは多分一時の心地

僕らは今だけ誰よりも幸福で

いつか来る終わりの
その時に 輝く星の様に
煌めいてしまったから
もうすぐにサヨナラを
口移しで告げたら
夏の光消える様に
手を離そう

覚めた夢が思い出ぬ様
僕らもまた思い出せないで
色の無いままのこの世界を
涙で七色に染めようか

僕らはもう二度と
出会うこと ないけれど

いつかまた終わりの瞬間の
冷たい君の手の
温もりを思い出して
懐かしく淋しい夢を見たら
届くはずもないこの手を
伸ばしてしまうのだろう

 

Music,Words / Yuichi Yoshida (Vocal,Instrument)


あなたの忘れ方

あなたの忘れ方

忘れてしまえばそれでいい様な
何気なく過ぎた昔にしようか

分かっているはずの
悲しみのやり過ごし方

あなたはそれを望むのでしょう
途惑うばかり いつもの様に

笑っているはずのあなたの忘れ方

夢が覚めてしまえば
当たり前の日々が来て
あなたを連れて行ってしまうのでしょう
どこか遠くへと

微熱のような気怠い雲が
色々なものを隠してしまった

とうに居ないあなた
それでも離せなくて

甘い夢じゃなくても偽りの幻でも
あなたが此処にいてくれるのなら
それで良かったんだ

 

Music,Words / Yuichi Yoshida (Vocal,Instrument)


車窓

車窓

過ぎていく人や街の模様が
君さえも飲み込んでしまう気がしていた

時間通りの日は 疎らな午後の2時
窓の向こうはいつも通り
隣にあなたが居ないだけで

紡いだ時間が解れるように
僕らはもう戻れずに
解けた糸はとても綺麗で
僕はそれを眺めていた

ありふれた嘘や我儘さえ
今はもう愛しさに変わってしまった

何処へ行くでもなく 微睡む夜の灯に
別れを告げて いつも通り
次の駅では降りなくてはな

繋いだ手が離れぬ様に
優しさで傷つけあって
苦しいほどに抱きしめあって
ただ幸福を願っていた

 

Music, Words / Yuichi Yoshida (Vocal,Instrument)
Guest / Yuri Edo (Piano)


人形の街

人形の街

僅かながら残る時間と幸運だけ
賭けられるものはそれくらいしかないが
頭の痛いあれこれ抜けて出るには
丁度いいのかもね

見てみぬふりをしてみたり
知ったかぶりを掲げてみたり
長いものに巻かれてみたり
何がしたいのか

誰かの決めた勝手な世界を
毒に塗れた素敵な日常を
鍍金の剥げた綺麗な嘘を
飲み込めない僕らは
病気になってしまうんだ

まるで呪文の様に
繰り返す正しさだって
気付けば自分の為でしかなくて
都合の良いルールの中で
溺れる者を笑っている

人いきりの中に佇めば
何処かの誰かになりきって
いつの間にか景色の中に
溶けて消えていく

誰かの決めた勝手な世界を
毒に塗れた素敵な日常を
鍍金の剥げた綺麗な嘘を
飲み込めない僕らは
病気になってしまうんだ

見てみぬふりをしてみたり
知ったかぶりを掲げてみたり
長いものに巻かれてみたり
何がしたいのか
解らないまま

Music,Words / Yuichi Yoshida (Vocal,Instrument)


夕空

夕空

誰が見るだろう きっとある其の果てを
とめどなく流る 夕の空を染めていた

描いた通りの 綺麗な結末を
鈍色に変えて 遠くから眺めていた

届かぬ言葉が 冷たい頬を撫でて
少しの優しさを 想い出した
未だ此処にある

錆びた景色は 過ぎ去った日々達を
いつの間にかとても 悲しいものへ惑わせた

溢れる言葉を 眠りの淵に並べて
叶わぬ願いを只 此処から思っているだけ

Music,Words / Yuichi Yoshida (Vocal,Instrument)
Guest / Yuri Edo (Piano)


七色の川

七色の川

何を見ていたろう 纏わりつく後悔の
その先の眩しさか 知る術もない答えか

七色の川を渡ってしまったのでしょう 貴方は
数えればきりの無い 幾つもの泡沫の明日を残して

何を見てしまった 歪に踊る影か
それを映す目映さか 知りたくもない答えか

七色の川のその向こう側で待っている貴方は
いつまでも終わらない懐かしい歌を聴いていますか

 

Music,Words / Yuichi Yoshida (Vocal,Instrument)


月夜の雨

月夜の雨

響く雨の音 隠る月夜を
目に 焼いたのは何故

連ぬ指の先 解けてしまえば
もう戻りもしない

佇んだ車灯さえ 淀む様な夜だった

悲しみを拭う 篠突く雨に打たれながら
強くはない僕らは歩いていく
子供の様に 泣き声を吐くでもないまま
肩を揺らしそれぞれの方へ

溶ける夜の色 分かつ白線
手に受けたのは何時

囁いた言葉さえ 消えるような夜だった

水に浮かべた後悔や希は流れて
誰かの元で花の片となり
子供のように他愛のない笑みで照らす
月の明かりの届かぬ場所へ

 

Music,Words / Yuichi Yoshida (Vocal,Instrument)
Guest / Masayo Nakahata (Drums)